2017年5月19日金曜日

写真が持つ力は、デジタルとアナログの組み合わせで強化される。

前回の投稿からずいぶん時間が空いてしまいましたが久々の投稿です。

デジタル写真時代でも、プリント写真には大きな価値があります。

プリント写真には様々な魅力がありますが、こと写真整理という視点では「すぐ見ることができる」という点につきます。デジタル写真を画面で見るためには、表示させるために何かしらの操作が必要です。

しかし、プリント写真ならすぐに見ることができます。この「ゼロアクション」の利便性はデジタル写真は逆立ちしてもかないません。

こんな自由な使い方ができるのも、プリント写真ならでは。

その代表例がプリクラと呼ばれるゲームセンターの機械ではないでしょうか。今やどんなゲームセンターにもありますが、1995年の登場以来ブームの衰退はあれど20年にわたって存続しています。いまや多くの学生や若い人たちの手元には簡単に写真が撮影できるタブレットやスマートフォンがあり、同じように写真をデコレーションしたりきれいに撮影する機能が付いているのにも係らず、です。

また(2017年5月現在)チェキと呼ばれる富士フィルムのインスタントカメラが静かにブームとなっているようです。このカメラはつい先日も新機種が発表されるなど、売り上げも無視出来ない大きさになっているようです。

なにより、街のプリントショップでプリントする人がいなくならないことがそれを物語っています。プリントショップで機械を操作しながら写真を印刷したり、フォトブックを作ったり。写真印刷の需要は確実に存在しています。

撮影はデジタルでも、それを印刷する。その理由は何でしょうか。私はその理由を、
すぐに写真を見ることができるからだと考えています。

デジタル写真は大量撮影、大量保存ができるので、たくさん撮影してしまいます。しかし、私のように「デジタル写真整理術」を使ったり、デジタルフォトアルバムで自動整理をしている人間でも「目的の一枚」を取り出すのには苦労することが多いのです。たとえ便利な道具で整理してあったり、デジタル写真整理術で記憶を呼び起こしていても、写真そのものが多ければ難しくなります。

しかし、厳選されたプリント写真は違います。まず枚数が絞り込まれていますし、例えばバラで保管しているなら床一面に広げてみたり、パラパラマンガよろしく凄いスピードでめくってみたりと、自由に写真を探す事が出来ます。
これは限られた大きさの画面内で、決まった操作しかできないデジタル写真では真似できません。

また、手に取った時の感動も見逃せないポイントではないでしょうか。

デジタル写真は、実はモニタやテレビによって色が変わります。しかし最近のプリント写真は印刷技術の発達により、長期間にわたって同じ色のままを維持することができます。定期的にモニタを買い替える必要があるデジタル機器ではまねできません。

デジタルで永久保存し、プリント写真で感動を呼び起こす。それそれの特色を生かしてデジタルとアナログをハイブリッドに組み合わせる事で、写真の楽しみ方はより深まると私は考えています。

デジタルだけではなく。
プリントだけではなく。
その、両方が必要なんだ。

それが今現在の「写真」というものだと考えています。

次回からは、それを具体的に掘り進めて見たいと思います。


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