2014年6月10日火曜日

なぜ安いと感じない?

今回は「高く感じる理由とは?」の続きです。

デジタル写真は安い。
これはデジタル写真が普及した理由の一つです。
今更?と言う方がいるかもしれませんが、再度その安い理由を考えてみます。

まず、デジタル写真は現像しなくても写真を見ることができます。

最近のデジカメなら高画質できれいな背面液晶で確認できますし、パソコンに写真データを入れればより大きなパソコン用モニタで見ることができます。
HDMIケーブルなどでテレビに繋げばさらに大きな画面で見ることができますし、おもいでばこやジュエリーボックス等のデジタルフォトアルバムに写真を取り込めば、スマートフォンやタブレットでも簡単に写真を見ることができます。

次に、デジタル写真はたくさん写すことができます。

デジタルカメラはバッテリーと記憶容量がある限り撮影を続けられます。暗い場所や構図の撮りにくい被写体などを撮影する場合、たくさん写して失敗した写真を捨ててしまうことができます。
うまく写せないかな?と思ったら、とにかくたくさん写す。下手な鉄砲数撃ちゃ当たる。デジタル写真はお金を気にせずそんな使い方ができるのです。

さらに、デジタル写真は劣化しません。

現像した写真も技術の進化で劣化しにくくなっていますが、まったく劣化しないデジタル写真にはかないません。とりあえずパソコンに保存しておけばお金をかけなくても劣化なしで保管できる。昔の写真愛好家が聞いたら羨ましい環境でしょう。

ただし、この安い理由には大前提があります。
それは、

「フィルム写真と比べて」

です。

フィルム写真時代を知っている方なら、36枚撮りのフィルムとその現像代、それにかかる手間を思い出せばデジタル写真になってどんなに便利になったかすぐに理解できます。しかしデジタルカメラが普及して20年以上経った今、そもそもフィルム写真「しか」なかった時代を知らない人も増えてきていますし、フィルムカメラを使っていた方も当時の記憶は薄れてしまっているでしょう。

だから、安いと言われてもピンとこない。

そんな方が、今じわじわと増えています。

こんな現象が起きてしまうのには、写真が持つ不思議な特性が絡んできます。

次回以降はこれについて触れていきたいと思います。

→ 次の回へ(写真とは、娯楽と生活必需品の境目にある不思議なもの)

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